Windows Azure Webサイトを使用してみた。
背景
2012年10月5日のDeveloper Campに参加しました。
上記イベントはWindows AzureとVisual Studio2012についてのセッションが中心(この時期に8の話題が少ないのも問題のような気もするが…)でした。
運よく朝1のハンズオン『Windows Azure Webサイト体験編』に参加できたので、Webサイトを使用した感想や覚書をまとめておこうと思います。
Webサイトのメリットって?
新機能として追加されたのは良しとして、どんな時にWebサイトを使用したら良いのか?という疑問が当然のようにでるわけです。
以下にWebサイトのメリットと考えられるものを説明の中からピックアップしてみました。
・WordPress(Blog)等を簡単に作成可能。
GALLERYより予め用意されているアプリケーションに関してはクリックのみで作成可能です。
Blog等の仕組み上、データベースを使用する場合もクリックのみで利用まで設定できます。
・デプロイが簡単
デプロイ方法としてVisual Studioからの「配置」はもちろんのこと、GitやTFS、FTPからもAzureのWebサイトへのデプロイが可能です。
デプロイにかかる時間は全体を通して5分かからなかったと思います。(最近、Webロールにデプロイしていないですが、当時Webロールとしてデプロイする時は10分くらいかかりましたので、早いと言えるでしょう。)
デメリット及び注意点
・作成できるインスタンス数が3まで
Webサイトでもスケールすることが可能ですが、現状では3インスタンスまでとなっているようです。
・HTTPS通信に対応していない
HTTPS通信に対応していないとのことでした。使用する場合はWebロールを使いましょう。
・オンプレミスとの連携ができない。
Webサイトでデプロイするアプリケーションはクラウド上のみの動作になります。Azureの一つのセールスポイントであるオンプレミスとの連携はできないとのことです。
・.NetFramework4.5非対応
これはAzureそのものの問題ですが、4.5にまだ対応していません。4.0のアプリケーションとして開発する必要があります。
まとめ
・用途
私が考える限り、以下のパターンでなら使用するかもしれないと感じました。
-デプロイした状態での作業(テスト等)がある場合。
ただし、「一般公開して良い情報なのか?」等の問題もあるので、条件が揃えばというべきか。
-検証用。
なんらかの検証を行うために使用する。
-変更が多い。
開発対象が短いスパンでの変更が行われる。
・総括
上記の用途であれば利用する価値があるかと思われる。
HTTPS通信を行う、オンプレミスとの連携、スケール等を考慮するアプリケーションに関しては、現時点では適しているとは言えない。これらに関してはWebロールを使用するべきである。
また、検証用にしても4.5対応がされていない、料金の問題等は考慮しないとならない。
ただデプロイするだけであればApHarborの方が「テストを実行してくれる」、「無料で利用できる(SQL Serverも20MBまで無料で利用可能)」というメリットがあるだけ有能という見方もできる。
(AppHaroborに関しては以前の記事を参照してください。AppHarborを使用してみた感想 - smallplaceの日記)
ちなみに、AppHarborが4.5対応しているかは確認していない(いくつか機能拡張されているようなので、そのうち使ってみたい)。
以上より、取り急ぎ使える状態のアプリケーションが必要になるというシチュエーションでないと利用する機会はなさそうです。